平成30年7月27日、当寺で「子ども禅の集い」を執り行いました。
初めての試みでしたが、当日は子ども24名、保護者3名の計27名が参加してくださいました。
今回は「普段お寺に馴染みがない子どもたちに、一日の修行を通してお寺や仏教に親しみを持って頂く」ということを狙いとしていました。
修行と一口に言っても、難しいことをするわけではなく、「当たり前のことを丁寧に、感謝の気持ちを持って行う」ということです。
まずは開講式として本堂にて本尊上供をいたしました。お坊さんに合わせて般若心経を読み、お拝をします。まだ戸惑いや緊張が見られる子どもたちです。
そのまま坐禅体験に移ります。
元気な子どもたちもこの時ばかりは神妙な面持ちで静かに集中して坐りました。
続いて、工作としてうちわ作りをしました。
お釈迦さまや達磨大師などの絵に思い思いに色付けをする子どもたち。
カラフルなお袈裟をきたお釈迦さまや、サングラスをかけたお釈迦さまなど、その発想力の豊かさに驚かされます。
午前中最後のお務めは、本堂のお掃除です。
普段馴染みのない場所ですが、さすがは小学校で毎日お掃除をしている子どもたち。元気よく雑巾掛けをして綺麗にしてくれました。
掃除のあとはお待ちかねの昼食タイム。
用意されたカレーライスを食べる前に、「五観の偈」をお唱えします。
食事も大切な修行です。普段何気なく食べている食べものにはどのような「いのち」と「思い」がつまっているのか。改めて考えながら「いただきます」
【五観の偈】
一つには功の多少を計り彼(か)の来処(らいしょ)を量(はか)る。
「一つ、このご飯、どこから来たか考えます」
二つには 己が徳行(とくぎょう)の全欠を[と]忖(はか)って供(く)に応ず。
「二つ、振り返ろう、今の自分の行いを」
三つには心を防ぎ過(とが)を離るることは貪等(とんとう)を宗(しゅう)とす。
「三つ、欲張らず、心静かにいただきます」
四つには正に良薬を事とすることは形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為なり。
「四つ、よくかんで、丈夫な身体をつくります」
五つには成道(じょうどう)の為の故に今この食(じき)を受く。
「五つ、このご飯、今を大事にいただきます」